Q&A

皆様からの不妊症、体外受精に関するご質問の返答をまとめました。

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Q.1

不妊症とはどのような状態を言うのですか?

 一般に不妊症とは結婚して1年間子どもができないことを言います。それは何の異常もない夫婦では1年以内に子どもができることがほとんどで、1年以内に子どもができない夫婦には何らか異常があることが多いからです。こういったカップルが全体の約10~15%いると言われています。言いかえれば、半年程度であれば何の異常もない夫婦でも子どもができないことはわりと多くあるということです。しかし、これはあくまでも一般論で、夫婦生活の頻度や避妊期間(例えば結婚前から避妊しないで性交渉があったなど)、年齢、既往歴、症状などによっては不妊症についての検査や治療を早く開始した方がよい場合もあります。

 例えば二人とも20才代で結婚してまだ6ヶ月くらいしか経っていなくて、特に不妊に関係ありそうな既往や症状がなく、でも子どもがはやく欲しいと考えているカップルの場合は、まずは奥さんが基礎体温をつけて排卵日に合わせて夫婦生活をもつようにされ、6ヶ月くらい様子をみたらよいと思います。一方、奥さんが30才代で、月経痛がひどく、月経周期も不順というカップルの場合は、例え結婚してまだ6ヶ月しか経っていなくても検査や治療を早く開始した方がよいと思います。そのような場合はまずご夫婦一緒に不妊症専門のクリニックを受診して相談されるのがよいと思います。

Q.2

不妊症で通院中に同じ検査や治療を受けても料金が違うのはどうしてですか?

 不妊症の検査や治療は原則として保険が適用されています。しかし、保険適応の検査(例えば超音波検査や頸管粘液検査など)でも一周期中に一定の回数を超えると保険が適用されない場合や薬によっては保険で投薬できる量に限りがあるため、同じ検査や治療を受けても料金が違うことがあります。疑問に思われる時は遠慮なくお尋ねください。

Q.3

不妊症の場合、初診はどのようなタイミングで行くのが良いのでしょうか?例えば、低温期が始まる直前とかが良いのでしょうか?

 確かに、不妊症の検査や治療の多くは月経周期に合わせて行う必要があります。例えば子宮卵管造影や通気検査は月経後の時期(月経開始10日目頃)に行いますし、フーナーテストは排卵の時期に行います。しかし、患者さん各々で必要な検査や治療は違うため一概に初診はいつがいいとはいえません。当院では初診時にはまずよくお話を聞き、十分な説明を聞いて頂くことが最も重要と考えていますので、初診は月経周期のいつでもかまいません。

Q.4

仕事のため、通院できるのが土曜日に限定されるのですが大丈夫でしょうか?

 Q3でお答えしましたように、不妊症の検査や治療の多くは月経周期に合わせて行います。したがって、毎週土曜日しか通院できないとなると、なかなかスムーズには検査や治療が進みません。また、不妊の原因によっては毎日の通院が必要となってくる場合もありますので、治療と仕事のどっちをとるかといった問題に直面することもありえます。しかし、それは不妊症の方、全てというわけではありませんので、不妊症で悩んでおられるのであればまずは一度受診をしてよく相談するのがよいと思います。

Q.5

不妊症の検査や治療は痛みを伴いますか?

 不妊症の検査や治療には様々なものがあります。精液検査や超音波検査、人工授精のようにほとんど痛みのないものから、子宮卵管造影や通気、通水のように多少の痛みを伴うもの、体外受精の採卵のように麻酔を必要とするものもあります。

Q.6

フーナーテストを受けたいのですが、排卵日が自分ではよく分かりません。どうすればよいでしょうか?

 確かに自分で排卵日がわかりにくい方はよくおられます。そのような方は自分でこのあたりかなと思うところで結構ですので、性交後に来院してみてください。それが本当に排卵日かどうかも合わせて診察や検査を行えば、その後の治療に役立てることができます。

Q.7

精液検査の結果精子が1匹もいない無精子症といわれました。
どうすればいいのですか?

 現在のところ、射出精液に精子がいない場合には、
1 他人から精子の提供をうけ人工授精する
 (これをAID, artificial insemination with donor's semenと言います)。
2 精巣内に精子がいるかどうか検査(精巣生検)し、もしいれば体外受精(顕微授精)する。
の2つの方法があります。
最近では2を選択される場合が増えています。
1の場合は体外受精は日本では認められていません。
2の場合は、精子になる前の精子細胞での治療は認められていません。
当院では2は行っていますが、1は現在行っておりません。

Q.8

他の病院で既に色々な検査は受け、あとは人工授精しかないと言われました。そちらで治療をはじめるとすれば、また卵管の検査等をする必要があるのですか?

 必ずしも行う必要はないと思いますが、卵管の検査をされて1年以上たっておられる場合は人工授精をする前に念のため卵管通気検査又は子宮卵管造営検査を行ってみるのがよいと思います。せっかく排卵に合わせて人工授精をしても卵管が通過していなければ妊娠することができません。

Q.9

腹腔鏡検査を受けたいと思っています。そちらの病院で受けることができますか?

 残念ながら当院では腹腔鏡検査は行っていません。腹腔鏡検査が必要と判断した患者さんは広島市民病院、県立広島病院、広島鉄道病院、土谷総合病院、中電病院、広島総合病院など腹腔鏡検査が行える病院を紹介しています。

 腹腔鏡検査は骨盤内の状態を直接観察することができ、不妊症検査の中でも非常に重要なものの一つです。ただし、通常は腹腔鏡検査は入院や麻酔を受けることが必要ですし、腹腔鏡検査を受けて異常が何も見つからないことも十分ありうることや、検査であって治療にはならないかもしれないことを十分承知しておく必要があると思います。

Q.10

腹腔鏡検査後の妊娠率はあまり期待できないですか?

 腹腔鏡検査を行ったことで、何か不妊の原因を解決できれば当然その後の妊娠は大いに期待できます。例えば卵管が腸管と癒着していたがそれを剥離できたとかの場合です。しかし、もし腹腔鏡検査で何も異常が見つからなかったり、異常は見つかったがそれに対して治療が何もできなかった場合はその後の妊娠はあまり期待できません。

Q.11

子宮内膜症が不妊の原因はどうかの診断はどのようにして行われるのでしょうか?

 子宮内膜症の進行度にもよりますが、通常は除外診断になります。つまり、子宮内膜症以外には不妊の原因が考えられない、みつからない場合には子宮内膜症が不妊の原因となっている可能性が高いと考えます。例えば精液検査や卵管検査で全く異常がなく、排卵日に合わせて人工授精を数回行ったが妊娠しないような場合にもし子宮内膜症が合併していれば、子宮内膜症が不妊原因の可能性が高いと考えその治療(手術療法や薬物療法)を考慮する必要があると思います。

Q.12

初診時にはどんなことをされますか?

 通常はまず、これまでの経過(不妊期間、他院での検査や治療内容など)についてよく確認します。その後、不妊症およびその検査や治療法について説明し、内診、超音波検査、尿検査、血液検査(一般血液検査、クラミジア抗体検査、感染症(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、エイズ)検査、甲状腺機能検査、血中プロラクチン、抗ミュラー管ホルモン(AMH)、風疹抗体、HbA1c、ビタミンD、抗核抗体)、子宮頸がん細胞診、血圧測定などを行います。その他はその時が月経周期のいつなのかによって変わります。

Q.13

貴院での治療で妊娠し、流産になった場合はどのようにされていますか?

 当院で不妊治療を行い妊娠され、その後残念ながら流産された場合は休日・夜間を除き当院で流産手術を行っています。費用は妊娠11週まで:約13,000 円、妊娠11週以降:約22,000円、流産物染色体検査(提出できない場合もあります):53,000 円+消費税です。