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<不妊症の検査一5〜10年前>
|WHO Manual for the Standerdized Investigation of the Infertile
Couple (Rowe et al, 1993)
・全身の診察
・内診
・必要に応じ膣、子宮頚管の細菌学的検査
・CBC
・尿一般検査
内科的疾患の有無の検索
・風疹抗体検査
・血中PRL値測定(正常範囲を越える高い値がでれば再検し、低い方の値をとる)
・高PRL患者には甲状腺機能検査
・無月経患者には血中E2測定
E2低値、またはプロゲステロン負荷試験により消退出血が起こらなければ、血中FSH測定
POFであるかを診断
・血中P4測定(排卵の有無を判断)
BBT、超音波による卵胞の観察、子宮内膜組繊検査
・子宮内膜組織検査、または月経血培養(子宮内膜の結核性病変の検索)
・腹腔鏡、またはHSG
・PCT
}AFS:Investigation of the Infertile couple (American Fertility
Society, 1992)
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・子宮鏡
~Keyeら編のtextbook(Glass, 1995)
・月経周期が規則的な婦人に血中gonadotropinや甲状腺機能検査を行なう必要はない。
・LUFの診断のために一周期に数回の超音波による卵胞の観察をするのは、他の検査で異常が見られない場合に限って行なうべきである。
・排卵前に血中E2を測定するのも、正常値のばらつきが大きいため意味がない。
・排卵因子として、BBT、および血中P4値、又は子宮内膜日付診を行なう。
・排卵時期を推定するには、薬局販売の尿中LH試薬を、また、排卵の確認のためには、薬局販売の尿中プレグナンデイオール試薬も有用である。
・血中P値が15ng/ml以上ある場合には、子宮内勝目付診をあとまわしにしても良い。
・PCTは有用と考えられている。PCTが悪い場合には抗精子抗体の検査を行なう。
・卵管因子としては、HSG、腹腔鏡があり、腹腔鏡の際に子宮鏡も行なう。HSGは信頼度が低いため腹腔鏡のみを行なうという人もいるが、HSGが正常であった場合には、6ケ月以内に30−50%のケースが妊娠するため、まずHSG、精液検査、PCT、排卵のチェックを行い、ある一定期間様子を見て妊娠しない場合に腹腔鏡および子宮鏡を行なう。
ESHRE(Capri Workshop, 1996)
ある検査で異常が出た場合、その原因に対する治療を行なう事により、治療をしないより妊娠率が上がる場合のみ、その検査が有効な検査として認められると主張。
有効と判断した検査は、
・精液検査
・HSGまたは腹腔鏡による卵管の疎通性検査
・排卵の検査
≠ワとめ
・精液検査
・排卵に関する検査(血中P4測定、BBT、超音波による卵胞の観察、子宮内膜組繊検査)
・PCT
・HSG
・腹腔鏡
・子宮鏡
<不妊症の検査一現在の考え方>
すべての検査は、一般不妊治療の過程で行なわれるのにもかかわらず、後にARTを行なうという事を前提に行なわれるようになってきている(Balascb,
2000)。
◆精液検査
通常の検査
Krugerのstrict criteria(Kruger et al, 1986)
ハムスターテスト
IVF
◆排卵
BBT
血中P4
子宮内膜日付診
経膣超音波
◆HSG
HSGの後1年以内に妊娠する確率は、油性造影剤を用いた場合には41.3%で、水性造影剤を用いた場合は27.3%。
◆性交後試験
妊娠の予後に関係しない(Griffith et al, 1990,Helmerhorst et al, 1997,Oei
et al, 1998、Zayed et al, 1999)と言う報告や臨床経験からはPCTの結果と妊娠率とは強い相関がある(Hull
et al, 1982, Eimers et al, 1994, Hall et al, 1995, Cohlen et
al, 1998)と言う報告があり意見は一定していない。
◆腹腔鏡
数年前までは、日本でも、腹腔鏡をしない不妊治療は考えられないという風潮であったが、最近、腹腔鏡検査に対する評価がかなり変わってきている。
◆子宮内膿組織学的検査
着床期の子宮内膜の受容性は重要であることはわかっているが、組繊学的、そして生化学的な子宮内膜の反応を評価する適切な方法はない(Balasch
et al, 1992, Edwards, 1995, Creus et al, 1998, Giudice, 1999)。
診断の不確実性から、患者に費用と痛みを与える子宮内膜組繊学的検査を行なう事には否定的になりつつある。そして、黄体機能不全の診断は、むしろ血中P4から診断されるょうになってきている(Speroff
et al, 1999)。
◆子宮鏡
現在のところ、不妊症のルーチン検査の一つとはみなされていない。
しかしARTを用いても子宮腔の病変はバイパスすることはできない。このため、子宮鏡は今後重要な検査として位置付けられるようになるかもしれない。
検査の結果がどうであれ、早めに過排卵+IUI、そしてARTに移るという傾向が強くなっている。これを反映して、以前はど、不妊原因を徹底的に追求するという姿勢がなくなりつつある。何が何でも不妊原因を見つけて、それに対する治療を行うというのではなく、無理に原因を特定しなくても、妊娠という結果さえ出せれば良いという考え方である。また、ARTでバイパスできる部分に対する検査は省略するが、ARTの予後に重要な検査は、再評価されたり、新しく開発されたりしつつある。
<原因不明不妊>
原因不明不妊とは、不妊検査がすべて正常にもかかわらず、妊娠しない場合を言う。
頻度は6〜60%と報告によりかなりの開きがある。
検査項目の減少傾向により、今後原因不明不妊のカテゴリーに入れられるカップルが増加していくと考えられる。
正常のカップルの1ケ月あたりの妊娠率は30%であるが、原因不明不妊の1ヶ月あたりの妊娠率は1.5〜3%になる。
<原因不明不妊一対策>
◆過排卵刺激
原因不明不妊に対し、過排卵刺激、過排卵刺激+IUI、ARTは妊娠の可能性を高める。
原因不明不妊の周期あたりの妊娠率は、クロミフェンの投与により2、3倍の9%になり、HMGの投与では大体10〜15%となる。
原因不明不妊のカップルには、過排卵刺激を行なうべきである。ただし、それは3、4周期に留めるべきであろう。
◆過排卵刺激+IUI
HMG+IUIは大変有効な治療手段であるが、一方、多胎やOHSSが起こる可能性も高くなる。
◆DirectIntraperitoneal Insemination(DIP)
現在DIPIは原因不明不妊の治療としてIUIより有効とは考えられず、あまり行なわれていない。
◆GIFTとZIFT
GIFTは本来、原因不明不妊が最も良い適応となる。
しかし、受精したかどうかを確認できないという欠点もある。
過排卵+IUIとGIFTを比較した報告では、GIFTの方がはるかに妊娠率が高いというものと、両者に差を認めなかったというものがある。
◆IVF
IVFは費用はかかるが、受精の確認ができる。
HMG単独とIVFを比較した報告では、HMG単独の3周期の累積妊娠率が22%であったのに対し、IVFの妊娠率は1周期で17%あった。
原因不明不妊に対するIVFの周期あたりの妊娠率は、13.8〜23%。
原因不明不妊でIVFでも受精しない場合には、donor spermを用いる事により、卵子に原因があるのか、精子に原因があるのかを推定する事ができる。
IVFは費用はかかるものの、原因不明不妊の最終段階の治療として、今後益々広く行なわれるようになるだろう。
結論
これらの原因不明不妊に対する治療法を、妊娠率、副作用、患者年齢、費用、治療に費やす時間、患者の希望などの観点から比較し、最善の治療法を選択する。
◆ESHRE(1991年)
原因不明不妊に対する治療周期あたりの妊娠率は、
過排卵のみ:15.2%
過排卵+IUI:27.4%
過排卵+DIPI:27.0%
GIFT28.0%
IVF:25.7%
meta−analysisによる各治療の周期あたりの妊娠率は、
無治療:1.3〜4.1%
IUI:3.8%
クロミフェン:5.6%
クロミフェン+IUI:8.3%
HMG:7.3%
HMG+IUI:17.1%
IVF:20.7%
3年以内の原因不明不妊の約60%は、待機するだけで3年以内に妊娠する。しかし、時間が経つにつれ、周期あたりの妊娠率は低下する。
現在の原因不明不妊に対する標準的な治療法は下記のようなものとなる。
3-4周期クロミフェン
モクロミフェン+IUI
モHMG+IUI(自然周期+IUIと、IUIを行なわないHMGは、原因不明不妊の治療法として勧められない)
モART
Zayedらの推奨する治療法
クロミフェンまたはクロミフェン+IUIを4周期以下
モHMG+IUIを3周期
モART
提案
自然周期+タイミング指導:4周期
モクロミフェン+タイミング指導:4周期
モ自然周期+IUI:3周期
モクロミフェン+IUI:3周期
モHMG+IUI:3周期
モIVF
原因不明不妊の治療方針に絶対的なものはない。
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