2001年09月20日 更新

米国同時多発テロについて

皆さんもご存知のように、先日の9月11日にアメリカで同時多発テロ事件が起こりました。私はたまたま自室でNHKテレビを見ていてこの事件を知りました。あまりの惨劇に言葉を失ってしまいました。ニューヨークにはこれまでに何度か訪れたことがあり、また知人がマンハッタンで働いており、色んな意味で衝撃的な出来事でした。起こってはならない事が現実に起きてしまったと言う虚脱感、なぜ防げなかったのかと言う失望感などが入り交じった感情にとらわれました。
その後、事件の内容が徐々に明らかになるにつれて、人間の愚かさを痛感しています。世界はこれまでの多くの戦争により「平和」や「生命」の大切さ、尊さ、「戦争」の悲惨さ、愚かさを十分学んだとばかり思っていました。しかし現実は、今だに多くの人間は自己中心的で、「平和」や「生命」よりも自己の「利益」ばかりを追求しているようです。確かにテロは卑劣極まりない行為で、決して許されない事だと思います。しかし、その後のブッシュ政権の行動には多くの問題があるように思います。犯人をイスラム原理主義者のオサマ・ビンラディンらのグループと決めつけ、それを保護しているアフガニスタンに対して報復行動を起こす準備を着々と進めています。また、アメリカ議会やアメリカ国民もその多くがブッシュ政権の行動を支持し、アフガニスタンの非戦闘員(一般市民)がその報復行動によって犠牲になることはやもえないと考えています。報復は次の報復を引き起こすと言う事に気付いていないのでしょうか?なぜこのようなテロが起こったのか真剣に考えてみる必要はないのでしょうか?今回のアメリカの一連の行動にはアメリカの「傲慢」さを感じます。アメリカは常に正しく、アメリカのすることは正義でそれに反抗するものは全て悪だと言った考え方が伝わってきます。今回のようなテロにまで彼等を追い込んだものは一体何なのか、今後このようなテロを防ぐための方法は報復以外に本当に無いのか、もっともっと慎重に検討、議論をすべきなのではないだろうか。
一方、日本政府の対応はお決まりのように「アメリカ支持」一本である。もし、今後アメリカがアフガニスタンを武力攻撃し、一般市民に犠牲者が出た場合、それは我々日本人もその片棒を担いだ事になるのです。本当にそれでよいのでしょうか?
皆さんはどのようにお考えでしょうか?